意味なし人生ブログ

人生は死ぬまでの暇つぶしらしい

マツコと鈴木奈々、あとサトウキビ

自分に飽きちゃいけないよ

さっきまで、「マツコ会議」を見ていて久々に書きたくなった。

ゲストは鈴木奈々。今更説明の必要も無いとは思うが、芸人も真っ青の体を張ったリアクションでお茶の間に爆笑や苦笑を届けてくれるタレントさんだ。

どうやら彼女、露出が減った事からタレントとして行き詰まりを感じているらしくマツコにアドバイスを求める、という内容だったのだ。

ちなみに私はマツコの番組が好きで、録画リストにはマツコがMCを務める番組がたくさん録画されている。世代のせいなのか価値観のせいなのか、とにかくマツコの発言は「そうそう、それそれ」と私に刺さる事が多い。

話を鈴木奈々に戻すとどうやら彼女、加藤茶夫妻と親交があるようで加藤茶夫妻にも人生相談を持ちかけた事があるのだろう。その時に、

「自分に飽きちゃいけないよ」と言葉をかけてもらっているのだ。

この言葉にマツコも大きく頷いて「さすがです」と漏らしたのだが、私も同様に頷き、そして何かと飽きっぽい自分をほんのちょっと省みた。

このエントリーを書くにあたってブログタイトルも変更したのだが、理由は軽貨物業の方が開店休業状態だからである。

もう一つの事業、というか本業である店の方が徐々に忙しくなってきたこともあるが、軽貨物業が思ったように稼げなくなったこともあり飽きてしまったんだと思う。

政策金融公庫からコロナ融資をお借り出来たことで資金繰りの面でひと息つくこともできたし、軽貨物の仕事中に信号待ちで追突事故に遭ってMRIを撮ってみたら「頸部脊柱管狭窄症」という書くにも読むにも一苦労な診断が出て、ほどなく右腕のしびれや痛みに悩まされたことも大きな理由なのだが、結局のところ飽きてしまったんだと思う。

思えば今まで色んな仕事やバイト、家業の手伝いをやってきた。

中学高校はじいちゃんの畑仕事。例えばサトウキビの収穫・運搬。ジャガイモや里芋の収穫。サトウキビの収穫なんかやる地域は限られてるのでおおよその出身地は察していただけるかと思われる。

サトウキビの収穫から始まった仕事人生。

サトウキビの収穫は今でこそ機械化が進んだらしく手作業や肉体労働は軽減されたようだが、約30年前のサトウキビの収穫はいわゆる3K(きつい・汚い・危険)仕事そのもので、成長したサトウキビを根元から手斧で切り倒し、切り倒したサトウキビを頭が二股に分かれた鎌で「かさぐ」のだ。(この作業はキビかさぎと呼ばれていたな。)「かさぐ」とは何ぞやというと、サトウキビがまとっている葉っぱを鎌で一本一本そぎ落としていく作業の事だ。

葉っぱをそぎ落としたサトウキビを直径40センチぐらいの束にしてビニールひもで結んで運びやすくして積み上げておくと、「キビ担ぎ」の出番だ。この一束3~40kgほどあるサトウキビの束を運搬用の大型トラックの側まで畑の中を数十メートルから場所によっては百メートルほど担ぎながら運んでいく。

トラックの側まで運べば後はトラックについてるクレーンで荷台に積み、製糖工場まで運ばれていくだけだ。

サトウキビ畑には時々ハブや青大将といったヘビや諸々の虫たちが潜んでいる。大阪生まれの私にとっては虫レベルでも十分鳥肌モノなのだが、なんといってもハブは怖い。かまれたら場合によっては死にかねない毒ヘビだ。虫は苦手だし青大将も気持ち悪いがハブはヤバい。そんなヤバいハブがうようよ、とは言いすぎだが何日かに一度は発見れるのでサトウキビの収穫シーズンが来ると生きた心地がしなかったものだ。

思いのほかわき道にそれてしまったがこのままそれ続けてみよう。

ハブとの遭遇はサトウキビを手斧で切り倒す作業中に多かった気がする。運がいいと知らぬ間にサトウキビごとハブを切り倒してしまっている事もあるのだが、生きたハブを見つけようもんなら恥も外聞もなく「ハブー!ハブー!!」と叫びながら畑から逃げ出していたものだ。

親父やじいちゃんは特に慌てることもなくハブ取り棒で生け捕りにしたり、手斧でぶった切ったりするのだがいまだにまともな神経で出来る事ではないなと思う。島の男は並みじゃない。ヤバすぎる。

キビかさぎは主に女性陣が担当する事が多いのだが、私も力が足りない中学時代やかさぎ手が足りないときにはキビかさぎにも参加した。

長いサトウキビを上から下まで葉っぱを削いでいく作業は二股の鎌を使ったとてなかなか手間のかかる作業なのだがこれを一束作って手間賃100円程度のものだったので稼ぎの面では劇的に効率が悪いのだ。キビかさぎの達人のような人でも一日せいぜい4~50束程度しか出来ないし、私などは最高30束程度しか出来なかった。朝早くから日が暮れるまで頑張って3,000円だよ。辛い。

キビ担ぎはトラック一台満載にして一人一万円程度(2~3人で運搬)もらえるので稼ぎはいいのだが40kg程度ののよくしなる竹の束を担いで足場の悪い畑の中を運ぶのだ。足腰はもちろん辛いがなんといっても肩がもげそうに痛む。慣れないうちは数束でギブアップしたことを忘れない。

サトウキビの話が盛り上がりすぎたな。続きは別エントリーにて。一旦さようなら。

(文中敬称略)